【2025年最新】古いOfficeと新しいOffice、同時に使えるの?専門家が教える安全な移行方法

古いOfficeと新しいOfficeの複数バージョン対応を説明するガイド画像。Office 2016、2019、Microsoft 365の移行方法を視覚化したイラスト パソコンサポート・最適化サービス
Microsoft Office各バージョンの安全な移行方法と互換性について専門家が解説

はじめに:多くの方が抱える「Officeバージョン問題」

「Office 2016を使っているけど、Microsoft 365も使いたい」 「会社のPCに古いOffice 2013が入っているが、最新版をインストールできるか心配」

このようなご相談を、私たちは年間100件以上いただきます。結論から申し上げると、古いOfficeと新しいOfficeの同時使用は条件付きで可能ですが、多くの場合トラブルの原因となります

この記事では、Office各バージョンの組み合わせパターンごとに、安全な対処法をご案内します。

ノートパソコンからMicrosoft Officeアプリケーション(Word、Excel、PowerPoint、Outlook)がクラウドに移行する様子を表現したイラスト。Office移行プロセスの視覚化

【重要】まず知っておくべき「3つの事実」

1. Officeには2つのインストール形式がある

  • MSI形式:DVD等からインストールする従来型(Office 2010〜2016の多く)
  • C2R形式:インターネット経由でインストールする新型(Microsoft 365、Office 2019以降)

2. 異なる形式は基本的に共存できない

Microsoftが公式に「MSI形式とC2R形式の混在を非推奨」としています。

3. サポート状況で対応が変わる

  • サポート終了:Office 2010(2020年終了)、Office 2013(2023年終了)
  • サポート中:Office 2016(2025年10月終了予定)、Office 2019(2025年10月終了予定)
  • 長期サポート:Office 2021、Microsoft 365

バージョン別対応表【一目でわかる】

バージョン別対応表【一目でわかる】

既存Office 追加したいOffice 結果 推奨度 理由
Office 2010 Microsoft 365 ⚠️ ★☆☆ サポート終了済み、削除推奨
Office 2013 Microsoft 365 ⚠️ ★☆☆ サポート終了済み、削除推奨
Office 2016 Microsoft 365 ⚠️ ★★☆ 短期併用可、早期移行推奨
Office 2019 Microsoft 365 ⚠️ ★★☆ 機能重複、一本化推奨
Office 2016 Office 2021 ⚠️ ★★☆ 短期併用可、早期移行推奨
Office 2019 Office 2021 ★☆☆ ほぼ同機能、必要性低い

凡例

✅=問題なし ⚠️=条件付き可能 ❌=非推奨

詳細解説:なぜ同時使用が難しいのか?

1. インストール時の自動削除リスク

Office 2016(MSI形式)がインストールされているPCにMicrosoft 365(C2R形式)をインストールすると、既存のOffice 2016が自動的に削除される場合があります。

実際のトラブル例: 「Microsoft 365をインストールしたら、慣れ親しんだOffice 2016が消えてしまった」

2. Outlookは必ず競合する

複数バージョンのOutlookは技術的に共存できません。最後にインストールされたバージョンが有効になり、メール設定の移行が必要になります。

3. ファイル関連付けの混乱

Wordファイル(.docx)をダブルクリックした際、「どちらのバージョンで開くか」が不安定になります。

4. パフォーマンスの低下

両バージョンのバックグラウンドプロセスが同時動作し、PCの動作が重くなります。

【推奨】安全な移行手順

パターンA:Office 2016 → Microsoft 365

ステップ1:事前準備(重要)

  • 重要ファイルのバックアップ
  • Outlookのメール設定・アドレス帳をエクスポート
  • カスタムテンプレート・アドインをバックアップ

ステップ2:段階的インストール

  1. 現在のOffice 2016の動作確認
  2. Microsoft 365をインストール
  3. 1〜2週間の動作テスト期間
  4. 問題なければOffice 2016をアンインストール

ステップ3:設定の最適化

  • ファイル関連付けをMicrosoft 365に統一
  • Outlookの設定移行
  • OneDriveとの連携設定

パターンB:Office 2013以前 → 最新版

結論:即座に完全移行を推奨

Office 2013以前はすでにサポートが終了しており、セキュリティリスクがあります。併用ではなく、完全な入れ替えをお勧めします。

よくある質問と回答

Q1:「どうしても古いOfficeを残したい場合は?」

A1:別のPCに分けることをお勧めします。 1台のPC内での併用よりも、用途別にPCを分ける方が安全で効率的です。

Q2:「Office 2021とMicrosoft 365、どちらがいい?」

A2:使用スタイルによります。

  • Office 2021:買い切り、基本機能で十分、インターネット接続が限定的
  • Microsoft 365:最新機能、クラウド連携、複数デバイス使用

Q3:「移行期間中のトラブルが心配です」」

A3:専門サポートをお勧めします。 移行作業は技術的な知識が必要な場合があります。心配な方は専門業者にご相談ください。

【重要】2025年の注意点

Office 2016・2019のサポート終了

2025年10月14日にOffice 2016とOffice 2019の延長サポートが終了します。

今後のスケジュール

  • 2025年10月まで:移行準備期間
  • 2025年10月以降:セキュリティ更新停止
  • 推奨移行先:Microsoft 365またはOffice 2021

まとめ:安全で効率的なOffice環境のために

  1. 古いOfficeと新しいOfficeの同時使用は技術的に可能だが、多くの問題を引き起こす
  2. 段階的移行で安全に新バージョンへ移行することを強く推奨
  3. サポート終了済みのOffice 2013以前は即座に移行が必要
  4. 不安な場合は専門業者によるサポートを検討

あなたのPC環境を安全で快適に保つため、適切なタイミングでのOffice移行を計画しましょう。


この記事についてご質問やご相談がある方は、お気軽にお問い合わせください。専門スタッフが丁寧にサポートいたします。

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